哲学初心者でも思想系雑誌を読むべき理由

こんにちは。ライターのらりるれろです!早速ですが皆さん、本屋に立ち寄ったときに、「思想」や「現代思想」などの思想系の雑誌を見たことはありますか?

人文思想系に興味がないと、なかなか思想系の雑誌を立ち読みしようかという気にはならないですよね。ですが、実は思想系の雑誌は思想にあまり馴染みのない人・これから思想を学んでみたいと思う人こそ読むべき書籍なのです。

この記事では初心者にこそおすすめしたい思想系の雑誌を3冊紹介するのですが、ここではまず初心者でも思想系の雑誌を読むべき理由を2つ挙げておきましょう。

思想系雑誌を読むべき理由①:複数の意見を比較できる

普通の哲学書の場合、大抵は1人の著者が1つのテーマについて議論を展開しています。もちろん有名な哲学者の議論をひとつひとつ精査することは非常に重要なのですが、他の哲学者の議論も合わせて参考にしなければ有名な哲学者の議論の重要性はあまりピンときません

かといって、たくさんの哲学書を購入して比較するのは金銭的に厳しいですし、何より面倒くさいですよね。そこで思想系の雑誌の出番というわけです。

思想系の雑誌では、毎号何らかの特集を組み、一つのテーマに対して複数の専門家が論文を寄稿するという形式をとっています。論文といっても比較的短いものが殆どなので、一つのテーマに対する最新の研究成果を簡単に比較できます。卒論のテーマを決めて先行研究を探すときなんかにも有用ですね!

思想系雑誌を読むべき理由②:基礎的な知識が身に付く

初心者が思想系の雑誌に掲載されている論文を読むと、ときどき知らない単語や表現が出てくると思います。異なる論文間で同じ用語が頻繁に使われているならば、その用語は重要なのだと判断できます。重要な用語をネットで検索して簡単に意味を知っておくと論文が読みやすくなるのでおすすめです。

重要な用語を検索して意味をおさえることを習慣づけておくと、人文思想系の書籍や論文を読むための基礎的な知識が身につきます。理工学系の書籍(論文)ほど専門用語は多くないので、定期的に雑誌を読んで適宜用語を調べておけば大丈夫です。

実践的な専門用語を自然に覚えられるので、「哲学単語集」みたいな書籍で勉強するよりも思想系の雑誌を読む方が効果的だと私は考えています。

初心者でも読むべき思想系雑誌3選

初心者でも思想系雑誌を読むべき理由がわかったところで、実際に読むべき3種類の雑誌「現代思想」「ユリイカ」「ゲンロン」をご紹介します。

それぞれの雑誌で、

  1. 発行社・お値段
  2. 内容
  3. どんな人におすすめなのか
  4. 個人的な感想

をご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。

初心者でも読むべき思想系雑誌①:現代思想

最初に紹介するのは、青土社から発行されている「現代思想」です。月刊雑誌でお値段は1500円(+税)となっております。

現代思想では、毎号現代社会で問題になっているテーマを特集し、そのテーマについて各分野の専門家が寄稿した論文が掲載されたり、専門家同士の対談が収録されていたりします。現代思想は名前の通り思想系の雑誌なのですが、扱うテーマは人文思想のテーマだけではありません。数学や物理学なども、思想的な考察の対象として扱っています。ですので、理工学系の研究を志す人にも刺激的な内容になっています!

また、年に何回か発行する「増刊号」も面白いのでおすすめです。下の画像は2019年5月増刊号の表紙なのですが、この号では現代社会を読解するために必要な43のキーワードが解説付きで紹介されています。これから社会に出る大学生必携の単語帳とも言えるこの増刊号は必見です!

このように、「現代思想」は現代社会を取り巻く様々な問題を多様な見地から批評する総合思想誌になっていますので、社会に出るに当たって身の回りの問題を鋭く分析できるようになりたい人におすすめです。個人的には装丁(表紙・裏表紙)が毎号すごくカッコ良くて好きなので、ジャケ買いするのもありですよ(笑)。

初心者でも読むべき思想系雑誌②:ユリイカ

次に紹介するのは、「現代思想」と同じ青土社から刊行されている「ユリイカ」です。こちらも月刊誌で、お値段は1500円(+税)です。

ユリイカは「総合芸術誌」と評されていて、詩や文学、批評、美術、音楽、思想など芸術文化に関するテーマを広く扱っています。現代思想に比べるとソフトなテーマが多いので、学問的なことに興味がなくても馴染みやすいようになっています。

また、現代思想と同様、ユリイカも「増刊号」を年に数回発行しているのですが、ユリイカの増刊号は「涼宮ハルヒ」や「初音ミク」、「キズナアイ」などといったオタクコンテンツを多く取り扱っているので、オタクの皆さんにはぜひ読んでほしい内容になっています!(ちなみに、私個人としてもこの増刊号は大好きです。オタク万歳!)

下の画像は2011年7月増刊号の表紙ですので、参考にしてみてください。

というわけで、ユリイカは芸術に興味がある方や、オタクとして一歩先へ進みたい方におすすめの雑誌になっています。ぜひ読んでみてください!

初心者でも読むべき思想系雑誌③:ゲンロン

最後に紹介するのは、株式会社ゲンロンから年に二回発行されている雑誌「ゲンロン」です。2015年に創刊されたばかりの雑誌で、まだ10号しか刊行されていません。「現代思想」や「ユリイカ」よりページ数が多いためか、お値段は2400円(+税)となっています。

ゲンロンには、思想家の東浩紀による編集のもと、毎号厳選された批評家たちによる対談や論文が掲載されています。そこで選ばれているテーマは非常に斬新で、例えば「ゲンロン8」・「ゲンロン9」では「ゲームの時代」というテーマで多様な分野の専門家たちから論文が寄せられています(下の画像は「ゲンロン9」の表紙)。

扱っているテーマが斬新で深い分、「現代思想」や「ユリイカ」より難易度は高めですが、現代思想の最先端の研究に踏み込んでみたいと思う方にはぜひ読んでほしいと思います。私も読んでいますが、全部を理解できているわけではありません。デザインがとてもクールなのと、批評の視点が鋭いので、知らず知らずのうちに引き込まれてしまうんですよね。

ですので、皆さんもわからないからといって敬遠することなく、遠慮なく背伸びしてみてほしいと思います!

普通の哲学書に疲れたら雑誌を読んで刺激を受けよう!

いかがでしたか?この記事で紹介した3誌の中に、皆さんが読みたいと思う雑誌はあったでしょうか?

哲学に限らず人文思想系の研究の基本は個々の哲学者の著作を精読することなのですが、書籍ばかり読んでいるとどうしても疲れてしまいます。たまにはいろいろな研究者が今考えていることに触れて刺激を受けることが必要です。

それに雑誌は普通の単行本よりも安価であることが多いので、比較的手軽に購入できます。疲れたな〜と思ったら雑誌を手にとってみて、興味のある部分をパラパラ読むだけでも勉強になるので、ぜひ読んでみてくださいね。

それでは!


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