【思いは不要】早稲田のGPA満点男が教える大学のレポートの書き方

【思いは不要】早稲田のGPA満点男が教える大学のレポートの書き方

はじめに:大学のレポートについて

大学生のみなさん、レポートはたくさん書いていますか?

「あんまり書いたことがなくて、卒論が不安……」

「一生懸命書いたのに、評価してもらえない……」

「書き方がわからなくて、やたら時間がかかってしまう……」

そんな悩みを抱えている人も多いですよね。大丈夫!みんなそうです。私だって自分のレポートに自信があるわけではありません。文章が上手いわけでもないですし、特定の分野の成績に秀でているわけでもないからです。

しかし、そんな私でもレポート課題では常に最高評価が取れています(私の成績については以下の記事をご参照ください)。

レポートには、レポート特有の書き方があります。レポート特有の書き方さえマスターしてしまえば、どんなテーマが与えられようと先生を満足させられる出来のレポートが書けます。

先生が評価しているのはあくまでレポートとしての出来なのですから、レポートとしての出来を良くすれば内容が多少粗っぽくても高評価が狙えるのです。

そこでこの記事では、大学のレポートの書き方に焦点を当て、出来の良いレポートの作り方を詳しくご紹介します。この記事を読んで、自信を持ってレポートを提出できるようになりましょう!

なお、レポートの具体的な書き方は専門分野ごとに微妙な差異があり、この記事で紹介するレポートの書き方が全てのレポートに対して適応可能であるわけではありません。予めご了承ください。

大学のレポートの書き方1:テーマ設定

大学でレポート課題が与えられるとき、まず何らかのテーマが設定されるはずです。例えば、「文明とは何か、3000字程度で論ぜよ」なんてありそうなテーマですよね。

テーマが出されたら、とりあえずインターネットでそのテーマに関連する論文や書籍を検索しましょう。ただし、普通にGoogleで検索するのではなく、Google ScholarCiNiiなどの学術検索用サイトで検索することをおすすめします。上のテーマなら「文明 とは」などと検索すると良いですね。

便利さから言えば無料でダウンロードできる論文だけを使うのが良いのですが、無料で利用可能な論文だけだと参考文献の質が落ちる恐れがあります。特に文系の場合、良質な論文は書籍化されていることが多いですから、面倒くさがらずに検索上位に表示される書籍も参考文献に使った方が良いでしょう。

さて、4〜5件参考文献を用意できたら、まずは文献の冒頭と結論に目を通してそれぞれの文献の主張を確認します。その上で、それぞれの文献での主張を、「文献間で共通する主張」「文献間で異なる主張」に分類しましょう。

例えば「文明とは何か」というテーマなら、「人間が作り出した高次的文化・社会の総体である」という一般的な主張は「文献間で共通する主張」に分類できます。一方で、文明の起源に関する問題(例:イスラーム文明はいつ文明になったか?)は、おそらく「文献間で異なる主張」に分類されるでしょう。文明の起源に関する問題は考古学的な資料の解釈の仕方によって主張が割れやすいからです。

「文献間で異なる主張」を見つけられたら、その主張のテーマをレポートのテーマに設定しましょう。「文明とは何か」の例でしたら、「文明はいつ文明になったかーイスラーム文明の場合ー」というようなテーマに設定できます。

レポートを執筆する上で大事なことは、まだ結論が見出されていない問題に新たな主張を提示することです。すでに共通する見解が出されている問題を再度述べたところで意味はありません。ですので、「文献間で異なる主張」に注目してレポートを執筆するようにしましょう。

大学のレポートの書き方2:主張の設定

テーマが設定できたら、次は自分のレポートの結論に当たる主張を設定しましょう。

「専門家でも結論が出ていない問題に素人がどうやって主張するんだよ」と思われるかもしれませんが、主張の設定の仕方は意外と簡単です。

まずは、主張同士の異なっている部分を整理しましょう。例えば、「イスラーム文明の起源」というテーマに基づく主張を、「7世紀にイスラーム文明が誕生した」という主張と「イスラーム文明が誕生したのは10世紀だ」という主張に整理できたとします。この場合、

  • 一方の主張をある程度認めつつ、他方の主張の正当性を認める
  • 両者の主張の不足点を指摘し、新しい主張を立てる

このどちらかの方法でレポートの主張を設定することができます。

一つ目の方法をとるならば、「文明の定義を広く取れば7世紀起源説も有効だが、『文化』との差異を明確にするならば10世紀起源説をとるべきである」というような主張が可能でしょう。

また、二つ目の方法を取れば、例えば「7世紀起源説も10世紀起源説もそれぞれ問題がある。両者の問題点を解消するために、私は8世紀起源説を唱える」という主張ができるでしょう。

一つ目の方法では新しい主張を立てられていないではないか、と思われるかもしれませんが、同じ10世紀起源説でも根拠が違えば別の主張とみなせます。レポートは根拠が命ですからね!

二つの方法のどちらをとるかは好みの問題ですが、個人的には一方の主張をある程度認めながら他方の主張の正当性を認める方法のほうが簡単だと思います。自分で新しい主張を立てる場合、その根拠をイチから自分で作らなければなりませんからね……。

大学のレポートの書き方3:構成と執筆の内容

レポートのテーマと主張が設定できたら、レポートの構成を立てて、実際にレポートを執筆しましょう。

レポートの構成は学問分野によって様々だと思いますが、一般的な構成例として以下のようなものが挙げられます。

  1. 序論(レポートのテーマ・主張を述べる)
  2. 本論(レポートの主張の根拠を論理的に指摘する)
  3. 結論(再度レポートの主張を述べて、今後の展望を述べる)

分量としては、序論:本論:結論=2:7:1くらいをおすすめします。レポート全体の字数を考えて調整してみてください。

序論では、そのテーマを扱う意義をはじめに指摘し、そのテーマに関する先行研究の成果を簡単にまとめます。その上で「本稿では、〇〇というテーマについて△△という主張を述べる」と宣言しましょう。本論が長いようであれば、「最初に〜〜ということを述べ、次に〜〜」という形で本論の構成まで宣言しておくと読みやすくなります。

本論では、レポート全体の主張の根拠を複数提示し、「第一に〜〜」、「第二に〜〜」という形で論述を進めましょう。序論でレポート全体の構成がはっきり宣言できていれば、分量が多くともスラスラ書けるはずです。

結論では、序論でのべたレポート全体の主張を、「以上述べてきたことから〜〜であると結論づけられる」という形でまとめましょう。その上で、自分のレポートでは扱いきれなかった重要な問題があれば、「〇〇という問題については稿を改めて論じることにしたい」と指摘しておきましょう。レポートの問題点を客観的に指摘できているという点で、高評価されやすくなります。

大学のレポートの書き方4:執筆する際の注意点

最後に、レポートを執筆する際の注意点をまとめておきます。以下のリストをご覧ください。

  1. 文字のフォントは10〜10.5が読みやすい
  2. ページ番号を設定する
  3. 表紙を作成する
  4. 引用はWordの脚注機能を使うと便利
  5. 稿末に参考文献リストを付ける
  6. 文末は「だ・である」か「です・ます」に統一する
  7. 1文が70字を超えないようにする
  8. 一度書いたら、2、3日おいてから誤字脱字がないか確認する
  9. 可能なら、誤字脱字の確認が完了したレポートを先生・友達に見てもらう

どれも基本的なことですが、基本的なことをしっかりやっているだけでレポートの質はグッと高まります。特に履修者が多い講義になるほど、基本的な注意点が守られていることへの評価が高まります(レポートの内容を確認する時間が少なくなるからです)。

先生がストレスなくレポートを読めるように、レポートとしての基本はしっかり押さえていきましょう!

おわりに:大学のレポートにあなたの思いは不要

いかがでしたか?

この記事では、大学のレポートの書き方を、テーマ設定から執筆の注意点に至るまで網羅的に解説しました。正直、もう言うべきことはあまりないのですが、最後に一点だけ補足しておきます。

大学のレポートに、あなた個人の思いは基本的に必要ありません。大学のレポートに必要なのは、あくまで学術的な価値だけです。

ですので、くれぐれもレポートの結論を「私は〜〜と思う」で締めないでください。私が先生なら、そんなレポートは読みません。レポートの書き手が、「このレポートは学術的でない」と宣言しているようなものだからです。

普通の作文と大学のレポートとの違いをしっかり認識して、質の高いレポートを提出するようにしましょう。

それでは!


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